日の出舎のペレット工場を見学して

社会福祉法人泉会の障害者支援施設日の出舎の周りは沢山の山や畑などみどりに囲まれた場所でした。ここで障がいがある方たちが、近くの材木店のおか屑を使ってペレット製造を行っているのを見学してきました。昨年4月に製造器を購入し、同年6月からペレット事業を始めたそうです。日の出舎が導入した機械は榎本BAのもので約750万円ほど。都の工賃向上補助事業で2分の1の補助があったそうです。

多摩産材を取り扱っているところで有名な近くの材木店(浜中材木)の脇に多摩産材で作られた小さな製造所を見に行くとずっしりと重そうなフレコンパック(1袋500㎏)に詰められた製造前のおがくず3袋ほど置いてあり、職員1名と、利用者1名が働いていました。

一時間あたり約100㎏を製造し、時々点検もしながら一日で400~500㎏ほど製造しているそうです。機械からパラパラと、出来たてほやほやまであったかいペレットが次々と出てきます。3~4センチほどでつややかな良質なペレットです。

しかし時に水分量の具合によってや、材料によってもつやのないバラバラの細かいペレットになるなど、品質が変わってくるそうです。そういうときは材料を送るスピードと回転スピードで調整するそうなのですが、それがなかなか難しそう。熟年の技が必要になります。できたペレットはA品~C品までに仕分けられます。一番良質なA品は製品として売り出し、B品は工場などの業務用に、C品は使えないものになるそうです。

これらの仕分け作業を利用者の方が手作業で行っていました。一つ一つ、手作業でなかなか根気がいる仕事です。

こうして、毎日少しずつ製造し、売れるのは主にペレットストーブが使われる冬場に集中します。冬まで完成したペレットを保管しておく場所も必要で、かなり広いスペースが必要なのだと思いました。

また、日の出舎ではこの他、多摩産材を使った木工品の製造も行っていたのでそちらも見学。カッティングした木材を一つ一つ丁寧にやすりで削ってできた木工玩具やキーフォールダーなどはどれもとてもぬくもりあって可愛い小物ばかりです。木工品にレーザー加工(印字やカット)して絵や文字を入れる加工機を持っています。これも需要があるようです。

このような里山エネルギーと福祉の連携を八王子でも提案していきたいと考えています。