「愛(I)と勇気(YOU)とおばちゃんが政治をかえる」

5月24日、全国フェミニスト議員連盟の総会と合わせ、全日本おばちゃん党代表代行、谷口真由美さんの講演会が開かれました。
シャレとつっこみでおっさん政治にもの申す!その軽快なノリ、つっこみはまさに大阪のおばちゃん!

この全日本おばちゃん党は本当の政党ではありません。あくまでシャレの団体としてFacebookで立ち上げたグループがみるみる世界各地に広がり今では4000名に迫る勢いで登録が増えています。新聞紙上にも取り上げられ、そのシャレとつっこみの運動が社会現象とまではいかないにしても、そのインパクトのある活動が多くの人に影響を与えているには違いありません。
なぜ、「おばちゃん党」なのか?私自身、「おばちゃんになりたくない!」という思いが強くなってきた年齢でもありますが、一般的にも「おばちゃん」と呼ばれるより「お姉さん」と呼ばれた方が嬉しい女性は多いでしょう。しかし谷口さんはそんな常識を持ちません。「若い女の方がいい」というのは、自分よりも若い=未熟な方が、自分が優位に立てるというおっさん思想からきているもの、だそうです。なるほど、私自身、おっさん思想に毒されていたのですね。「おばちゃん」と堂々と呼ぶことにも深い意味があったのです。
3歳から「おばちゃん」と呼ばれ約36年おばちゃんを続けている谷口さんが、この活動を始めたきっかけは意外に些細なことでした。テレビに出演している政治家たちを見ているとき、「カラスと雀と鳩ばっかりで、なぜ女性がいない?!」と疑問に感じ、これはおっさん型劇場政治である、女性議員1割では変えられないだろうと、おっさん型劇場政治に嫌気をさし、「おばちゃん党でもつくったろか」とfacebookでつぶやいたのが始まりだそうです。

集団的自衛権についても触れていました。「(安倍)晋ちゃん、ホンマに詐欺やるつもりなんかい?集団的自衛権はただのヤンキーの喧嘩やで!」と話し始める谷口さんは、元々国際人権法や日本国憲法、ジェンダー法の専門家。専門的に難しくは説明することはせず、誰にでも(私でも)理解しやすい言葉で語りました。

権力を笑うことが難しくなっているこの時代、風刺の笑いで思考回路を開き、「へんやなぁ」「わからんなぁ」から政治を考え「これおかしいんちゃう」が理解の始まり。本来議員こそが、こうして普通の市民にわかりやすい言葉で、時に笑いを提供しながら、より多くの人と政治を語ることが必要です。

また、女性議員が増えないという以前に、根本的に立候補する女性が少ないことが問題です。供託金などお金がかかりすぎる、本人よりも家族の説得が難しい、ということが男性よりも女性の方が議員立候補しにくい一番のハードルとなっています。女性議員を出すためにお金を集める仕組みや、お子さんや連れ合いの方など家族みんなで一丸となって立候補できる仕組みをつくっていくことが私たち生活者ネットの役割でもあります。
女性軽視発言をしたことがある現都知事や、女性議員に向かって下劣なヤジをとばす議員たち、憲法も無視して戦争できる国にしようとするこの国の首相に、みんなで本気のつっこみを入ていきましょう!

 

 

 

◇全日本おばちゃん党 ハッサク◇
【その1】うちの子もよその子も戦争には出さん!
【その2】税金はあるとこから取ってや。けど、ちゃんと使うなら、ケチらへんわ。
【その3】地震や津波で大変な人には、生活立て直すために予算使ってな。ほかのことに使ったら許さへんで!
【その4】将来にわたって始末できない核のごみはいらん。放射能を子どもに浴びさせたくないからや。
【その5】子育てや介護をみんなで助け合っていきたいねん。そんな仕組み、しっかり作ってや。
【その6】働くもんを大切にしいや! 働きたい人にはあんじょう(いい具合に)してやって。
【その7】力の弱いもん、声が小さいもんが大切にされる社会がええねん。
【その8】だからおばちゃんの目を政治に生かしてや!