はじめての韓国~友好交流都市始興市を視察して~

11月8日
羽田からわずか2時間半で金浦空港に到着。初めて見た韓国の景色は、スターバックスやセブンイレブン、ケンタッキーフライドチキン…日本と同じ外資系の店がならぶ街並みでした。ソウルから始興市まで道路工事中の道も多く、車の交通量も非常に多かったのが印象的です。ソウル周辺の住宅のほとんどは高層マンションや団地。一極集中型で発展していることがよくわかりますが、近年日本と同じで、現在少子高齢化の問題を抱えているようです。ソウル中心街では煌びやかな建物や清渓川(チョンゲチョン)の賑わい、一方で夜の地下道にはホームレスが集まっていました。その姿は東京都心部にもまた似ています。また韓国では日本以上に労働組合や市民活動が活発だと聞いていましたが、デモ活動や署名活動などを行っている様子なども見受けられました。急激な文化の発展の中で、陽と陰が同時に広がっているようです。

始興市議会との交流はとても有意義なものになりました。韓国ではクオータ制をとっているため始興市議会の議員は12人中4名が女性。副議長も女性議員であり女性の存在感をとても感じました。日本の女性議員比率は世界で最低レベルであり、地方議会全体では1割程度にとどまっています。クオータ制の必要性を改めて感じました。
また、ほとんどの議員が1期か2期だそうです。八王子市では6期や7期の議員もいるという話をすると「職業化してしまうじゃないですか」と当たり前のように答えたことに驚きました。これは日本と大きく違うところです。議員は職業化してはいけないという役割認識は、これまで生活者ネットが訴えてきていたとものと通じており、保守的な日本の議会とは違い、発展していると感じました。

 韓国とは文化、言語など日本と大変近く、歴史的にも交流が深い関係です。にもかかわらず、日本では韓国を卑下するような言動が出ることや、領土問題等で対立が生まれてしまうのはとても残念なことです。八王子市議会として、今後さらなる交流と親睦を深めることで、歪んだ差別感情や対立を払拭させ、協力関係の中で互いの都市が発展できるようにしていきたいと思います。