東京の森林60%が人工林ですが、手入れをせずに放っておくと、土壌が流出し、災害などに弱くなってしまいます。ここ50年で安い輸入木材が増え、国産木材の価格が下落。木材が売れなくても、間伐などの手入れは続けなければならないのです。
しかし東京だけで50年前2000人以上だったの林業従事者は200人足らずになってしまっているそうです。この先誰が森林を維持していけばよいのでしょうか・・。
実際に管理できなくなり、荒廃した森林が各地で増えています。
あきるの市養沢にある、池谷さんの私有林「東京・森の学校」では、森林ボランティアの助けによって整備されました。そして町の人々に林業への理解を深めてもらい、山の魅力伝えようと森林フィールドを始め、多くの人が訪れています。
「木を育てて売るまで60年。林業は自分の代だけは終わらない、継承する仕事です。」池谷さんはこのように語ります。
携帯電話1年、自動車5年で買い替えるのが当たり前になってしまっている私たちの暮らしですが、山を一度壊したら買い替えることはできませんし、復旧するには膨大な手間と時間、費用がかかります。嘗ては、家も道具も山からの資源で時間をかけてつくり、何年も大切に使い続けたものですが、今では物も人も使い捨てばかりです。
山や自然を「消費」するのではなく、次世代に「継承」できる資源の使い方が大切だと、森を見て感じました。